諦めないで!日焼け止めによるピンクのシミを洗濯で落とす方法

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白いお気に入りの衣類をきれいにしようと洗濯したら、襟元や袖口がなぜかピンク色に…そんな経験でお困りではありませんか。

実はその現象、日焼け止めが原因で洗濯時に起こる化学反応かもしれません。

日焼け止めに含まれるピンクになる成分や、漂白剤との化学反応の仕組みを知ることで、正しい落とし方が見えてきます。塩素系漂白剤を使ってもピンク色が取れないとき、どうすれば元の白さに戻せるのか、また、話題のオキシクリーンや定番のワイドハイター、あるいは身近な重曹に効果はあるのか、気になりますよね。

さらに、日焼け止め以外が原因で漂白剤によりピンクになるケースや、そもそも日焼け止めで洗濯物がピンクにならないための効果的な予防策まで、

この記事で一つひとつ丁寧に解説していきます。失敗や後悔を避けるため、ぜひ最後までご覧ください。

この記事を読むことで、以下の点が明確になります。

記事のポイント
  • 日焼け止めで衣類がピンクに変色する化学的な原因
  • 酸素系漂白剤などを使った具体的な色の戻し方
  • やってはいけない間違った対処法とその注意点
  • 変色を未然に防ぐための効果的な予防策
目次

日焼け止めで洗濯物がピンクに変色する原因とは?

  • 日焼け止めでピンクになる成分は『紫外線吸収剤』
  • 日焼け止めと漂白剤の化学反応メカニズム
  • 漂白剤でピンクになる日焼け止め以外の原因

日焼け止めでピンクになる成分は『紫外線吸収剤』

衣類がピンク色に変色してしまう現象、その主な原因は特定の日焼け止めに含まれている「紫外線吸収剤」という化学成分です。

紫外線吸収剤は、その名の通り紫外線を吸収し、熱などの別のエネルギーに変換することで肌を日焼けから守る役割を果たします。

しかし、この化学構造が、後述する塩素系漂白剤の成分と非常に反応しやすい性質を持っています。

衣類に付着した目には見えない日焼け止めが、洗濯の過程で化学反応を起こし、結果としてピンク色に見える物質に変化してしまうのです。

一方で、日焼け止めには「紫外線散乱剤」を使用したタイプも存在します。

こちらは酸化チタンや酸化亜鉛といった白い粉末状の成分で、肌の表面で物理的に紫外線を反射・散乱させて日焼けを防ぎます。

このタイプは化学反応を起こしにくいため、一般的にピンク変色のリスクは低いと考えられます。

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種類主な成分紫外線を防ぐ仕組みピンク変色のリスク
紫外線吸収剤ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル等化学的に紫外線を吸収し、熱などに変換する高い
紫外線散乱剤酸化亜鉛、酸化チタン等物理的に紫外線を反射・散乱させる低い

もし衣類の変色を避けたいのであれば、お手持ちの日焼け止めの裏面にある成分表示を確認し、

「紫外線散乱剤」が主成分のものを選ぶのも一つの有効な対策と言えます。

日焼け止めと漂白剤の化学反応メカニズム

ピンク色の変色は、衣類に付着した紫外線吸収剤と、塩素系漂白剤や水道水に含まれる「塩素」とが出会うことで起こる化学反応です。

これは生地自体がピンク色に染まってしまったわけではありません。

衣類の繊維の上に付着していた日焼け止めの成分が、塩素と結びつくことで、もともと無色だった状態からピンク色の物質へと変化した状態と理解してください。

したがって、原因となっている日焼け止めの成分を衣類からきちんと洗い流すことができれば、色は元に戻る可能性が非常に高いのです。

特に、衣類の黄ばみやシミを落とす目的で、殺菌・漂白効果の高い塩素系漂白剤(「ハイター」や「ブリーチ」など)を使用すると、この化学反応が顕著に発生します。

白さを追求するつもりが、かえってピンク色のシミを広げてしまう結果になりかねません。

また、日本の水道水には消毒のために微量の塩素が含まれています。

そのため、日焼け止めが付着した衣類を濡れた状態で長時間放置するだけでも、ごく稀にですが、空気中の酸素などとも影響し合ってゆっくりと化学反応が進み、変色につながる可能性もゼロではないことを覚えておくとよいでしょう。

漂白剤でピンクになる日焼け止め以外の原因

前述の通り、日焼け止めがピンク変色の主な原因ですが、それ以外にも考えられる要因があります。

それは、雑菌の繁殖です。

特に「ロドトルラ」と呼ばれる酵母菌の一種は、湿気があり、皮脂や汗などの汚れが残っている環境を好んで繁殖します。

この菌は代謝の過程でピンク色の色素を生成するため、衣類がうっすらとピンク色に見えることがあります。一般的に「赤カビ」として知られる現象も、この菌が原因であることが多いです。

日焼け止めとの見分け方

日焼け止めが原因の変色は、首元や袖口、襟元など、肌と衣類が直接こすれる部分に局所的に発生する傾向があります。

一方で、雑菌による変色は、洗濯物が乾きにくい場所や、タオル全体がまだら模様のように、より広範囲にうっすらとピンクがかって見えるのが特徴です。

汗をかいた衣類や濡れたタオルを洗濯カゴに長時間入れておくと、雑菌が繁殖するための絶好の環境を提供してしまいます。

日焼け止めを使った覚えがないのに衣類がピンク色になった場合は、この雑菌の繁殖を疑ってみるとよいかもしれません。

この雑菌による変色にも、後ほど解説する酸素系漂白剤を用いた除菌・漂白が有効な対策となります。

関連記事 日焼け止めによる黄ばみの落とし方|原因と対策・予防法まで解説

日焼け止めによる洗濯後のピンク変色の落とし方

  • 変色してしまった場合の基本的な落とし方
  • 洗濯物がピンクならオキシクリーンを試す
  • 洗濯物のピンクにワイドハイターも効果的
  • 洗濯物がピンクになった時の重曹の使い方
  • 漂白剤でピンクになり取れない時の戻し方
  • 日焼け止めで洗濯物がピンクにならない予防策

変色してしまった場合の基本的な落とし方

衣類がピンク色に変色してしまった場合、慌てて洗濯機で何度も洗い直す前に、まずは落ち着いて基本的な手順で対処することが大切です。

原因は繊維に付着した日焼け止めなので、それをしっかりと分解・除去することが鍵となります。

最も手軽で試しやすい方法は、洗浄力の高い濃縮タイプの液体洗剤(「アタックZERO」など)の原液を直接塗布することです。

  1. 水ですすぐ: 塩素系漂白剤を使用した直後であれば、まずは衣類を水で十分にすすぎ、漂白剤の成分を洗い流します。
  2. 原液を塗布する: ピンク色に変色した部分に、濃縮液体洗剤の原液をたっぷりと、染み込ませるように塗布してください。
  3. 時間を置く: 洗剤の成分が日焼け止めの油分などに浸透するまで、5分から15分ほど放置します。
  4. もみ洗いする: 生地を傷めないように優しく、丁寧にもみ洗いをします。ブラシを使う場合は、柔らかい衣類用のものを選びましょう。
  5. 十分にすすぐ: 洗剤成分が残らないように、水やぬるま湯でしっかりとすすぎます。

この方法でかなり薄くなることが多いですが、一度で完全に落ちない場合もあります。

その際は、がっかりせずに同じ手順をもう一度繰り返してみてください。初期の段階であれば、この基本的な対処法で解決できる可能性が高いです。

洗濯物がピンクならオキシクリーンを試す

基本的な洗剤での対処で色が落ちない場合、次に試したいのが酸素系漂白剤を使ったつけ置き洗いです。その代表的な製品が「オキシクリーン」です。

オキシクリーンの主成分である過炭酸ナトリウムは、お湯に溶けることで酸素の泡を発生させ、その力で汚れを分解・漂白します。日焼け止めが原因のピンク変色や、雑菌によるピンク汚れに対しても高い効果が期待できます。

オキシクリーンを使ったつけ置き方法

  1. お湯を準備する: 40℃から60℃のお湯を、衣類が完全に浸る量だけバケツや洗面器に用意します。温度が高い方が漂白効果は高まりますが、衣類の洗濯表示を確認し、耐えられる温度を超えないように注意してください。
  2. オキシクリーンを溶かす: メーカーの指示に従い、適量のオキシクリーンをお湯に入れてよく溶かします。完全に溶け切るまでかき混ぜるのがポイントです。
  3. つけ置きする: ピンクに変色した衣類を溶液に浸し、1時間から、汚れがひどい場合は最長で6時間程度つけ置きします。
  4. すすぎと洗濯: つけ置きが終わったら、衣類を軽くすすぎ、その後は他の洗濯物と一緒に通常通り洗濯機で洗います。

オキシクリーンは塩素系のツンとした臭いもなく、色柄物にも使えるのがメリットですが、ウールやシルク、金属製の付属品がついた衣類には使用できないため、必ず洗濯表示の確認が必要です。

洗濯物のピンクにワイドハイターも効果的

オキシクリーンと同様に、花王の「ワイドハイター」シリーズも酸素系漂白剤としてピンク変色の解消に役立ちます。ただし、ワイドハイターには種類があり、それぞれ特徴が異なるため、正しく選ぶことが大切です。

日焼け止めによるピンク変色に対して特に効果が期待できるのは、「ワイドハイター PRO ラク泡スプレー」や粉末タイプの「ワイドハイター PRO 」など、洗浄力や除菌力が強化された製品です。

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漂白剤の種類主な成分特徴ピンク変色への効果
塩素系漂白剤次亜塩素酸ナトリウム漂白力が最も強い。白物専用。原因となるため使用不可
酸素系漂白剤(粉末)過炭酸ナトリウム漂白力は中程度。除菌・消臭効果も。非常に効果的
酸素系漂白剤(液体)過酸化水素漂白力は穏やか。ウールやシルクにも使える。粉末タイプより効果は劣る
還元系漂白剤二酸化チオ尿素など鉄分による黄ばみなどに効果的。最終手段として有効

液体タイプの「ワイドハイター EXパワー」などは主成分が過酸化水素であり、粉末タイプに比べて漂白力が穏やかです。普段の洗濯での黄ばみ予防などには適していますが、頑固なピンク変色を落とす力は粉末タイプに劣る場合があります。

もしワイドハイターで対処するならば、主成分が過炭酸ナトリウムである粉末タイプを選び、オキシクリーンと同様に40℃から60℃のお湯でつけ置き洗いをするのが最も効果的な方法と考えられます。

洗濯物がピンクになった時の重曹の使い方

ナチュラルクリーニングのアイテムとして人気の重曹ですが、日焼け止めによるピンク変色を直接落とす効果は、残念ながらあまり期待できません。

重曹(炭酸水素ナトリウム)は、非常に弱いアルカリ性です。

そのため、酸性の油汚れである皮脂などを中和して落としやすくする効果や、研磨作用、消臭作用があります。普段の洗濯に加えることで、衣類の黄ばみを予防したり、臭いを抑えたりするのには役立ちます。

しかし、ピンク変色の原因である化学的に変化した日焼け止め成分を分解するほどの強い漂白力や化学的な作用は持っていません。

オキシクリーンやワイドハイターの粉末タイプの主成分である過炭酸ナトリウムは、重曹よりも強いアルカリ性を示し、さらにお湯と反応して酸素を発生させることで漂白作用を発揮します。

したがって、ピンク色を落とすという目的においては、重曹を選ぶよりも、過炭酸ナトリウムを主成分とする酸素系漂白剤を使用する方がはるかに効率的で確実です。

もし手元に重曹しかない場合は、ペースト状にして汚れに塗り込み、しばらく置いてからもみ洗いする方法もありますが、劇的な効果は得られにくいと理解しておくのがよいでしょう。

漂白剤でピンクになり取れない時の戻し方

濃縮液体洗剤や酸素系漂白剤を試しても、どうしてもピンク色が落ちない。特に変色してから時間が経過してしまった場合に、そのような頑固な汚れに直面することがあります。

その際の最終手段として考えられるのが、「還元系漂白剤」の使用です。

代表的な製品としては、花王の「ハイドロハイター」があります。この漂白剤は、酸素を与えることで色素を分解する酸素系とは逆に、酸素を奪う化学反応(還元作用)によって色素を無色に戻します。

鉄分によるサビ汚れや黄ばみを落とすのに特に効果的ですが、日焼け止めによる変色にも効果を発揮する場合があります。

還元系漂白剤を使用する際の注意点

ただし、還元系漂白剤の使用はリスクを伴います。

  • 白物専用: 白い無地の衣類にしか使えません。色物や柄物の色素も落としてしまうため、絶対に使用しないでください。
  • 生地へのダメージ: 漂白力が非常に強いため、デリケートな生地や繊維を傷めてしまう可能性があります。
  • 金属との反応: ファスナーやボタンなどの金属部分があると、化学反応を起こして生地を傷める原因になります。

使用する際は、必ず製品の注意書きをよく読み、目立たない場所で試してから全体に適用することが不可欠です。

もし大切な衣類や、これらの方法を試すのが不安な場合は、無理をせずにクリーニングの専門店に相談することをお勧めします。変色の原因(日焼け止めと塩素系漂白剤)を伝えれば、プロが適切なシミ抜き処理を行ってくれるでしょう。

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日焼け止めで洗濯物がピンクにならない予防策

変色してしまった後に対処するのも大切ですが、できれば未然に防ぎたいものです。日々の少しの工夫で、ピンク変色のリスクは大幅に減らすことができます。

最も基本的で効果的な予防策は、日焼け止めが付着した可能性のある衣類に、安易に塩素系漂白剤を使用しないことです。

黄ばみやシミが気になる場合でも、まずは酸素系漂白剤を使用する習慣をつけましょう。

日常でできる予防習慣

  • 早めの洗濯: 日焼け止めが付着した衣類は、脱いだらなるべく早く洗濯します。汚れが繊維に定着する前に洗い流すことが重要です。特に汗をかいた日は、その日のうちに洗濯するのが理想的です。
  • 部分洗い: 首元や袖口など、特に日焼け止めが付きやすい箇所は、洗濯機に入れる前に濃縮液体洗剤の原液をつけて軽くもみ洗いしておくと、汚れの蓄積を防げます。
  • 日焼け止めの選び方: 前述の通り、化学反応を起こしにくい「紫外線散乱剤(ノンケミカル)」タイプの日焼け止めを選ぶのも有効な対策です。
  • 塗布後の時間: 日焼け止めを塗った後は、少し時間を置いて肌になじませ、乾いてから服を着るようにすると、衣類への付着を最小限に抑えられます。

これらの予防策を組み合わせることで、お気に入りの白い衣類をピンク変色の悲劇から守ることができます。

まとめ|日焼け止めで洗濯物がピンクになる悩みの解決策

この記事では、日焼け止めによって洗濯物がピンク色に変色する原因から、具体的な落とし方、そして予防策までを詳しく解説しました。最後に、重要なポイントを改めてまとめます。

  • ピンク変色の主な原因は日焼け止めに含まれる紫外線吸収剤
  • 紫外線吸収剤が塩素系漂白剤や水道水の塩素と化学反応を起こす
  • 変色は生地が染まったのではなく付着した日焼け止めが変化したもの
  • 慌てて塩素系漂白剤で洗い直すのは逆効果なので避ける
  • 最初の対処法は濃縮液体洗剤の原液を塗布してもみ洗いする
  • 基本的な対処で落ちない場合は酸素系漂白剤でつけ置き洗いする
  • オキシクリーンやワイドハイターの粉末タイプが特に有効
  • つけ置き洗いはお湯の温度(40℃~60℃)が効果を高める鍵
  • 重曹にはピンク変色を落とすほどの漂白効果は期待できない
  • どうしても落ちない頑固な変色には還元系漂白剤が最終手段となる
  • ただし還元系漂白剤はリスクが高く白物専用なので注意が必要
  • 大切な衣類や判断に迷う場合はプロのクリーニング店に相談する
  • 変色を防ぐには日焼け止めが付いた衣類を早めに洗濯することが大切
  • 日頃から黄ばみ落としには塩素系でなく酸素系漂白剤を使う習慣をつける
  • 変色リスクの低い紫外線散乱剤タイプの日焼け止めを選ぶのも一つの手
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