洗濯物の臭いは二度洗いで落ちないことも!原因と正しい取り方

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ちゃんと洗って干したはずなのに、なぜか取れない洗濯物の嫌な臭い。特に、1日着た服の臭いや、乾いた洗濯物から漂う生乾き臭に悩まされている方は少なくないでしょう。

洗濯物の臭いの取り方を調べ、匂い戻りしない洗剤や、口コミで評判の洗濯物におすすめの洗剤を試してみるものの、効果は一時的。

何度洗っても臭い服に対して、自然派のクエン酸やセスキ炭酸ソーダ、さらには強力なワイドハイターやオキシクリーンを使ったつけ置き洗いに挑戦しても、なかなか根本的な解決に至らないこともあります。

洗濯物の臭い対策として知られる二度洗いも、やり方を間違えれば効果は半減してしまいます。このような状況が続くと、何度洗っても臭い服はもう寿命なのかと、諦めたくなる気持ちにもなります。

しかし、正しい知識を持てば、しつこい臭いの悩みは解決可能です。この記事では、洗濯物の臭いと二度洗いの適切な関係性から、諦めかけていた衣類の臭いを根本から解消するための具体的な方法まで、順を追って詳しく解説していきます。

記事のポイント
  • 洗濯物が臭くなる根本的な原因
  • 効果的な二度洗いの方法と注意点
  • 洗剤や漂白剤の正しい選び方と使い方
  • 二度洗いで落ちない頑固な臭いの最終手段
目次

洗濯物の臭いと二度洗いの効果的な関係

  • 1日着た服を放置すると臭いの原因に
  • 乾いた洗濯物が臭いのはなぜ?
  • 基本的な洗濯物の臭いの取り方とは
  • 洗濯物の臭いに効くおすすめの洗剤
  • ”匂い戻り”しない洗剤選びのコツ

1日着た服を放置すると臭いの原因に

1日着用した衣類から不快な臭いが発生する主な原因は、洗濯するまでの間に雑菌が繁殖してしまうことにあります。

私たちの体からは、汗や皮脂が常に分泌されています。これら自体に強い臭いはありませんが、衣類の繊維に付着すると、それをエサにする雑菌が急速に増殖を始めます。

特に、汗で湿った衣類をすぐに洗わず、通気性の悪い洗濯カゴなどに長時間入れておくと、雑菌にとって最適な環境が生まれます。

湿気と温度、そして栄養源である皮脂や汗が揃うことで、菌は分解活動を活発化させ、その過程で臭いの原因となる物質(代謝物)を放出します。

つまり、臭いが発生するのは、汚れそのものではなく、汚れをエサにした雑菌の活動によるものなのです。

このため、着用後の衣類をいかに早く洗い、菌の繁殖を抑えるかが、臭いを防ぐ上での最初の鍵となります。

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乾いた洗濯物が臭いのはなぜ?

きちんと洗濯して乾燥させたはずの衣類から、生乾きのような嫌な臭いがするのは、洗濯で落としきれなかった僅かな汚れと、繊維の奥に潜む雑菌が原因です。

この臭いの元凶として知られているのが「モラクセラ菌」などの雑菌です。

モラクセラ菌は、紫外線に強く、通常の洗濯では完全に死滅しにくいという特徴を持っています。

洗濯によって大半の汚れが落ちたとしても、繊維の奥深くに残った皮脂や洗剤のすすぎ残りなどをエサにして、再び活動を始めてしまいます。

そして、洗濯物が乾くまでの時間が長引くほど、水分を得た菌は活発に繁殖し、あの独特な「生乾き臭」の原因となる排泄物を出します。

これが、乾いた後でも衣類から臭いがするメカニズムです。特に部屋干しや梅雨の時期など、湿度が高く乾きにくい環境では、菌の活動がより活発になるため、臭いが発生しやすくなります。

基本的な洗濯物の臭いの取り方とは

洗濯物の臭いを根本から断つためには、「汚れをしっかり落とすこと」「雑菌を繁殖させないこと」の2点が基本となります。これを実現するためには、日々の洗濯習慣を見直すことが有効です。

まず、洗濯機に入れる衣類の量です。

洗濯物を詰め込みすぎると、洗濯槽の中で衣類が十分に動かず、水流が行き渡りません。これでは、洗剤が効果を発揮できず、汚れが十分に落ちません。洗濯物の量は、洗濯槽の7割から8割程度に抑えるのが理想的です。

次に、洗い終わった洗濯物をすぐに干す習慣をつけましょう。

洗濯後の湿った状態は、雑菌が最も繁殖しやすいタイミングです。洗濯が終了したら、できるだけ早く洗濯機から取り出し、風通しの良い場所で干し始めることが大切です。

干し方にも工夫が求められます。衣類同士の間隔をこぶし一つ分以上あけ、風の通り道を作ります。

厚手のズボンは裏返して筒状に干したり、パーカーは逆さに吊るしたりするなど、空気に触れる面積を増やす工夫で、乾燥時間を短縮でき、雑菌の繁殖を抑制できます。

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洗濯物の臭いに効くおすすめの洗剤

洗濯物の臭いを効果的に除去するためには、汚れの種類に合った洗浄力の高い洗剤を選ぶことが考えられます。

臭いの主な原因である皮脂汚れは「酸性」の性質を持っています。

そのため、反対の性質である「弱アルカリ性」の洗剤を使用すると、汚れが中和されて落ちやすくなります。

一般的に、粉末洗剤は液体洗剤に比べてアルカリ性が強く、洗浄力が高い傾向にあります。

頑固な皮脂汚れや泥汚れが多い家庭では、粉末洗剤が適しているでしょう。

一方で、液体洗剤は水に溶けやすく、すすぎ残しが少ないというメリットがあります。また、洗浄力が穏やかな中性タイプも多く、デリケートな衣類にも使いやすいのが特徴です。

さらに、臭い対策を強化したい場合は、酵素が配合された洗剤を選ぶのも一つの方法です。

酵素は、タンパク質である皮脂や汗の成分を分解する働きがあるため、臭いの元からしっかりと洗浄する効果が期待できます。

ただし、アルカリ性の強い洗剤は、色柄物やデリケートな素材の色落ちや生地の傷みを引き起こす可能性もあります。衣類の洗濯表示を必ず確認し、素材に合った洗剤を選ぶことが大切です。

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洗剤の種類主な特徴メリットデメリット・注意点
粉末洗剤弱アルカリ性のものが多く、洗浄力が高い皮脂や泥などの頑固な汚れに強い水に溶けにくい場合がある、色柄物やデリケート素材には注意が必要
液体洗剤中性や弱アルカリ性など多様、水に溶けやすいすすぎ残しが少なく、デリケート素材にも使いやすい粉末に比べて洗浄力が穏やかな製品が多い

”匂い戻り”しない洗剤選びのコツ

洗濯直後は無臭でも、汗をかいたり湿気を含んだりすると再び臭い始める「匂い戻り」。

この現象を防ぐには、洗浄力に加えて「抗菌・消臭効果」を謳った洗剤を選ぶのが鍵となります。

匂い戻りしないことを目的とした洗剤には、洗い上がった後も繊維に抗菌成分が残り、雑菌の増殖を抑制する効果が期待できる製品が多くあります。

例えば、銀イオン(Ag+)などを配合した洗剤は、菌の活動を抑えることで、着用中の汗や湿気による臭いの再発を防ぎます。

ただし、洗剤選び以上に注意したいのが、柔軟剤の使用量です。

良い香りをつけようとして柔軟剤を規定量より多く入れてしまうと、その成分が繊維をコーティングしてしまい、かえって汚れや菌が衣類に残りやすくなることがあります。

また、コーティング作用によってタオルの吸水性が落ちるというデメリットも考えられます。

匂い戻りを防ぐためには、まず抗菌効果のある洗剤でしっかりと汚れと菌を落とすことが最優先です。

柔軟剤はあくまで香り付けや風合いを良くするための「仕上げ」と捉え、必ず規定量を守って使用するようにしましょう。

それでも洗濯物の臭いが二度洗いで落ちない対処法

  • 洗濯物の臭い対策にクエン酸を活用
  • 何度洗っても臭い服はセスキでつけ置き
  • 何度洗っても臭い服はワイドハイターで解決
  • 何度洗っても臭い服はオキシクリーンも有効
  • 何度洗っても臭い服は寿命かも?

洗濯物の臭い対策にクエン酸を活用

クエン酸は、酸性の性質を持つため、アルカリ性の汚れに対して効果を発揮します。

洗濯においてクエン酸が役立つのは、主に「石鹸カスの除去」と「アルカリ性に傾いた洗濯物を中和すること」です。

通常の洗濯洗剤は弱アルカリ性のものが多く、すすぎが不十分だと洗剤成分が衣類に残留することがあります。この残留物が黄ばみやゴワつき、さらには臭いの原因になることも。

クエン酸は、このようなアルカリ性の残留物を中和し、洗い上がりをさっぱりさせてくれます。

具体的な使い方は、通常の洗濯が終わった後の「最後のすすぎ」のタイミングで、洗濯槽に直接クエン酸を少量(水10Lに対して約1gが目安)投入する方法です。

柔軟剤投入口に入れても構いません。これにより、衣類が柔らかく仕上がる効果も期待できます。

ただし、クエン酸には皮脂汚れなどを直接分解するような強い洗浄力はありません。あくまで補助的な役割と考えるのが適切です。

また、最も注意すべき点は、塩素系の漂白剤や製品と絶対に混ぜないことです。有毒な塩素ガスが発生し、非常に危険です。

何度洗っても臭い服はセスキでつけ置き

セスキ炭酸ソーダは、重曹よりもアルカリ性が強く、水に溶けやすいという特徴を持つ自然由来の洗浄剤です。そのアルカリ性の力で、酸性の汚れである皮脂や汗、血液汚れなどを効果的に分解します。

何度洗っても臭いが取れない衣類は、繊維の奥に皮脂汚れが蓄積している可能性が高いです。このような場合には、セスキ炭酸ソーダを使ったつけ置き洗いが有効です。

方法は、40℃程度のぬるま湯(皮脂が溶け出しやすい温度)を洗面器やバケツに用意し、セスキ炭酸ソーダを溶かします(水1Lあたり小さじ1~2杯程度)。

そこに臭いが気になる衣類を入れ、30分から数時間つけ置きします。時間が経ったら、つけ置きした衣類をそのまま洗濯機に入れ、他の洗濯物と一緒に通常通り洗濯します。

ただし、セスキ炭酸ソーダはアルカリ性が強いため、ウールやシルクといった動物性繊維や、一部のデリケートな素材には使用できません。

生地を傷めたり、風合いを損ねたりする可能性があるため、使用前に必ず洗濯表示を確認しましょう。

何度洗っても臭い服はワイドハイターで解決

通常の洗濯や二度洗い、自然派洗剤のつけ置きでも臭いが落ちない場合、酸素系漂白剤の使用が極めて効果的な手段となります。

その代表的な製品が「ワイドハイター」などの液体または粉末の酸素系漂白剤です。

酸素系漂白剤は、その名の通り酸素の力で汚れや菌を分解・除去します。

臭いの根本原因である雑菌に対して強力な除菌・消臭効果を発揮するため、繊維の奥に染み付いた頑固な臭いを元から断つことが期待できます。

最も効果的な使い方は、40℃から50℃のお湯を使ったつけ置きです。

酸素系漂白剤は、水温が高い方が化学反応が活性化し、効果が高まります。

規定量の漂白剤をお湯によく溶かし、衣類を30分から1時間ほどつけ込みます。その後は、軽くすすぐか、そのまま洗濯機で通常通り洗いましょう。

塩素系漂白剤とは異なり、色柄物にも安心して使用できる点が大きなメリットです。

ただし、金属製のボタンやファスナーが付いた衣類は、化学反応で変色する可能性があるため注意が必要です。使用前には必ず製品の注意書きと衣類の洗濯表示を確認してください。

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アイテム主な性質得意な汚れ・効果注意点
クエン酸酸性石鹸カス、水垢、アンモニア臭の中和、柔軟効果塩素系製品と混合厳禁。洗浄力は弱い。
セスキ炭酸ソーダ弱アルカリ性皮脂、汗、油汚れ、血液汚れの分解、消臭デリケートな動物性繊維には不向き。
酸素系漂白剤弱アルカリ性頑固な臭いの除菌・消臭、シミ・黄ばみの漂白40~50℃のお湯で効果が最大化。金属部分に注意。

何度洗っても臭い服はオキシクリーンも有効

前述の通り、頑固な臭いには酸素系漂白剤が有効ですが、「オキシクリーン」もその強力な選択肢の一つです。

基本的な成分や効果は他の酸素系漂白剤と同様で、酸素の泡が汚れと臭いの元を強力に分解します。

オキシクリーンを使ったつけ置き洗い、通称「オキシ漬け」は、衣類の臭い対策として広く知られています。

やり方は非常にシンプルで、40℃~60℃のお湯にオキシクリーンを溶かし、臭いの気になる衣類を数時間つけ置くだけです。その後は、他の洗濯物と一緒に洗濯機で洗い流します。

日本版のオキシクリーンには、洗浄効果を高めるための界面活性剤が含まれている製品もあり、よりガンコな汚れに対応できる場合があります。

一方で、海外版や一部の製品には界面活性剤が含まれていないため、用途に応じて選ぶと良いでしょう。

注意点も他の酸素系漂白剤と共通しており、ウールやシルクなどのデリケートな素材への使用は避けるべきです。

また、効果を最大限に引き出すためには、パッケージに記載されている推奨温度と使用量を守ることが大切です。

何度洗っても臭い服は寿命かも?

あらゆる洗濯方法を試しても、特定の衣類だけ臭いが取れない場合、それは衣類の繊維自体が「寿命」を迎えているサインかもしれません。

衣類は着用と洗濯を繰り返すうちに、繊維が少しずつ傷み、劣化していきます。

繊維が劣化すると、生地が毛羽立ったり、構造がもろくなったりします。すると、汚れや雑菌が繊維の奥深くに入り込み、一度定着するとなかなか排出されなくなります。

こうなると、どれだけ強力な洗剤や漂白剤を使っても、臭いの元を完全に取り除くことが困難です。

一般的なTシャツの寿命は、着用頻度や素材にもよりますが、2年から3年程度と言われています。

特に、首元や袖口がヨレていたり、生地全体が薄くなっていたり、ゴワゴワして吸水性が落ちていたりする場合は、繊維が劣化している可能性が高いです。

もちろん、大切な衣類をすぐに諦める必要はありませんが、様々な対策を尽くしても改善が見られない場合は、新しい衣類への買い替えを検討するのも、快適な毎日を送るための一つの選択肢と言えます。

洗濯物の臭いは二度洗いとつけ置きで見直そう

記事のポイントをまとめます。

  • 1日着た服の放置は雑菌繁殖の原因
  • 乾いた服の臭いは落としきれていない汚れから
  • 二度洗いは汚れを段階的に落とすのに有効
  • 洗濯物の量は洗濯槽の7割から8割が目安
  • 洗濯後はすぐに取り出して干すことが基本
  • 皮脂汚れには弱アルカリ性の粉末洗剤が効果的
  • 抗菌・消臭成分配合の洗剤は匂い戻りを防ぐ
  • 柔軟剤の使いすぎは逆効果になることもある
  • クエン酸はすすぎ時に使うと石鹸カスを防ぐ
  • セスキ炭酸ソーダは皮脂汚れのつけ置きに
  • 頑固な臭いには酸素系漂白剤でのつけ置きが最終手段
  • ワイドハイターやオキシクリーンは40~50℃のお湯で
  • 何度洗っても臭い服は繊維の寿命も考える
  • 洗濯槽自体の定期的な清掃も忘れない
  • それでも解決しない場合はクリーニングも選択肢
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