洗濯機の脱水できないイライラを解消!原因とすぐできる対処法

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洗濯機の脱水が完了せず、イライラした経験はありませんか。

脱水からすすぎに戻るのを何度も繰り返したり、脱水の工程でガタガタと大きな音を立ててエラー表示で止まってしまったりと、トラブルの形はさまざまです。

洗濯物の片寄りが原因で脱水できないこともあれば、排水系統の問題で洗濯物が脱水後もびしょびしょのままというケースも少なくありません。

この問題は、パナソニックやシャープといった特定のメーカーに限らず、ドラム式や縦型など、あらゆる洗濯機で起こり得ます。急いでいる時に限って洗濯が終わらないと、本当に困ってしまいますよね。

そこでこの記事では、洗濯機の脱水ができない問題に対して、ご自身で確認できる原因と具体的な対処法を分かりやすく解説していきます。

この記事を読むことで、以下の点が明確になります。

この記事でわかること
  • 洗濯機が脱水できない主な原因
  • 機種別(縦型・ドラム式)のトラブルの特徴
  • すぐに試せる具体的な対処方法
  • 主要メーカー(パナソニック・シャープ)のエラーと解決策
目次

洗濯機の脱水できないイライラする!考えられる原因

洗濯機が脱水できない背景には、いくつかの共通した原因が存在します。

ここでは、その代表的な原因を6つのポイントに分けて見ていきましょう。

  • 洗濯物の片寄りで脱水できないケース
  • 脱水からすすぎに戻るのを何度も繰り返す
  • 脱水時のガタガタ音やエラー表示の意味
  • 脱水後も洗濯物がびしょびしょになる理由
  • 縦型洗濯機に特有の原因とチェック点
  • ドラム式洗濯機でよくある脱水トラブル

洗濯物の片寄りで脱水できないケース

洗濯機の脱水ができない最も一般的で多い原因は、洗濯槽の中での「衣類の片寄り」です。

脱水工程では、洗濯槽を高速で回転させることで、その遠心力を利用して衣類の水分を飛ばします。

しかし、洗濯槽内の衣類が片方の側へ極端に集中してしまうと、回転の軸が不安定になり、洗濯機本体が大きく揺れる原因となります。

近年の洗濯機には、このような異常な振動や揺れを検知するセンサーが搭載されています。これは、洗濯機本体の故障や転倒といった事故を防ぐための安全機能です。

センサーが異常を検知すると、自動的に脱水運転を中断、または回転数を落とすため、結果として「脱水ができない」という状況が発生します。

特に、水を大量に吸って重くなるバスタオル、ジーンズ、厚手のトレーナー、あるいは防水性の衣類やマット類は、片寄りの原因になりやすいです。

また、洗濯ネットに多くの衣類を詰め込みすぎた場合も、ネット自体が大きな一つの塊となってしまい、洗濯槽のバランスを崩す要因となるため注意が必要です。

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脱水からすすぎに戻るのを何度も繰り返す

脱水が始まったかと思うと、また給水が始まってすすぎ運転に戻ってしまう、という現象を何度も繰り返すことがあります。これは洗濯機の故障ではなく、多くの場合「自動修正運転」が作動している状態です。

前述の通り、洗濯物が片寄ると安全のために脱水が中断されます。この時、洗濯機は片寄りを自力で解消しようと試みます。

その解消方法が、一度洗濯槽に水を溜めて衣類を浮かせ、再度かくはんすることで全体のバランスを整えるという動作なのです。

この「給水→かくはん→排水」という一連の自動修正運転を行っても片寄りが解消されない場合、洗濯機は再び同じ動作を繰り返します。これが「脱水とすすぎを何度も繰り返す」ループ現象の正体です。

この状態が続くと、洗濯時間が大幅に長引くだけでなく、水道代や電気代も余計にかかってしまいます。

何度も修正運転が繰り返される場合は、洗濯機任せにするのではなく、一度手動で運転を停止し、ご自身で衣類の片寄りを直してあげることが、最も早く確実な解決策となります。

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脱水時のガタガタ音やエラー表示の意味

脱水運転中に「ガタガタ」「ゴトゴト」といった大きな音や激しい振動が発生し、その後パネルにエラーコードが表示されて停止することがあります。

これらの音やエラー表示は、洗濯機が「正常に脱水できない状態にある」ことを知らせるサインです。

主なエラーコードとその意味

ガタガタという異音の主な原因は、やはり衣類の片寄りによる洗濯槽のアンバランスです。洗濯槽が正規の回転軌道から外れて内壁にぶつかることで、大きな音が発生します。

そして、安全装置が作動すると、パネルにエラーコードが表示されます。

このコードはメーカーや機種によって異なりますが、脱水に関するトラブルでは、多くが排水系統の異常か、回転のアンバランスを示しています。

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メーカー主な脱水関連エラーコード考えられる原因
パナソニックU11 / C02排水経路の異常(排水フィルター、ホース、排水口の詰まり)
U13脱水アンバランス(洗濯物の片寄り)
日立C02 / F02排水異常
東芝C1排水異常
シャープE03排水異常

このように、エラーコードは原因を特定するための重要な手がかりです。表示された場合は、まず取扱説明書やメーカーの公式サイトでコードの意味を確認することが、的確な対処への近道となります。

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脱水後も洗濯物がびしょびしょになる理由

脱水工程が最後まで終わったにもかかわらず、取り出した洗濯物がびしょびしょに濡れている、というケースがあります。

この場合、脱水自体は行われているものの、その効率が著しく低下していると考えられます。

原因は主に「排水不良」「洗濯物の量」の2つです。

一つ目の排水不良は、洗濯槽から排出された水が、洗濯機の外へスムーズに流れ出ていない状態を指します。

排水フィルターや排水ホース、その先にある排水口に糸くずやゴミ、ヘドロなどが詰まっていると、水の流れが妨げられます。これにより、排出されるべき水の一部が洗濯槽内に逆流したり、とどまったりして、衣類に再吸収されてしまうのです。

二つ目は、洗濯物の量が多すぎることです。

一度に大量の衣類を詰め込むと、洗濯槽が重くなりすぎてモーターの力が十分に伝わらず、脱水に必要な高速回転が得られません。回転数が不足すれば、遠心力も弱まるため、水分を十分に飛ばすことができなくなります。

これらの理由から、脱水はしたものの効果が薄く、結果として洗濯物がびしょびしょのまま仕上がってしまうのです。

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縦型洗濯機に特有の原因とチェック点

縦型洗濯機は、洗濯槽の底にあるパルセーター(回転羽根)を力強く回して、かくはん水流で洗う洗浄力の高さが特徴です。しかし、脱水トラブルに関しては、縦型特有の注意点が存在します。

最も注意すべきは、洗濯槽を吊り下げて支えている「吊り棒(サスペンション)」の劣化です。

この部品は、洗濯槽の揺れや振動を吸収する重要な役割を担っていますが、長年の使用で内部のバネが弱ったり、グリスが切れたりすると、振動を抑える能力が低下します。

その結果、わずかな衣類の片寄りでも過剰な揺れを検知し、脱水が頻繁に止まるようになります。特に「キーキー」といった異音や、空回しでも揺れが大きい場合は、この吊り棒の劣化が疑われます。

また、縦型洗濯機は構造上、衣類が絡みやすいという側面も持ち合わせています。衣類同士が強く絡み合うと、それが一つの大きな塊となってバランスを崩し、片寄りの原因となります。

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ドラム式洗濯機でよくある脱水トラブル

ドラム式洗濯機は、ドラムを回転させて衣類を持ち上げ、下に落とす「たたき洗い」が基本で、少ない水量で洗える節水性が魅力です。しかし、この構造が脱水トラブルの一因となることもあります。

ドラム式は縦型に比べて、衣類の片寄りに対してより敏感に反応する傾向があります。

少量の洗濯物の場合、衣類がドラムの内壁に張り付いてしまい、うまくバランスが取れずに脱水エラーを起こしやすいです。

逆に、タオルケットのような大きなものを一枚だけ洗う場合も、うまくドラム内で広がらずに片寄りの原因となります。

さらに、節水性が高いということは、一度に流れる水の量が少ないことを意味します。

そのため、縦型に比べて排水口や排水ホースに洗剤カスや汚れが溜まりやすく、排水不良を起こしやすいというデメリットも指摘されています。

もう一つ、忘れてはならないのがドアロックの不具合です。

ドラム式洗濯機は安全のため、ドアが完全にロックされないと運転を開始しません。ドアロック機構の接触不良や爪の破損などがあると、脱水工程へ進むことができなくなります。

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洗濯機の脱水ができない!イライラを解消する対処法

原因が分かれば、次はいよいよ対処です。

ここでは、ご自身で試すことができる具体的な対処法と、メーカー別のエラーコードへの対応について解説します。

  • 今すぐ試せる脱水できない時の対処法
  • メーカー別エラー対処法(パナソニック・シャープ)

今すぐ試せる脱水できない時の対処法

洗濯機の脱水がうまくいかない時、専門業者に頼む前にまず試してほしい基本的な対処法があります。

多くの場合、これらの簡単なチェックで問題は解決します。

STEP
衣類の片寄りを直す

最も基本的で効果的な対処法です。

一度、洗濯機の運転を停止し、フタを開けて中の洗濯物を確認してください。

衣類が固まっていたり、片方の側に寄っていたりしたら、手で均等にほぐして広げましょう。

特に重い衣類は中央に、軽い衣類は外側に配置するなど、バランスを意識すると効果的です。

その後、フタを閉めて再度脱水のみスタートさせてみてください。

STEP
排水フィルターと排水口を掃除する

排水がうまくいっていないと感じたら、排水経路の掃除が不可欠です。

まず、洗濯機の下部や前面にある「排水フィルター(糸くずフィルター)」を取り外し、溜まったゴミや糸くずを取り除きます。

この時、フィルターを外すと残っていた水が流れ出てくることがあるため、下に洗面器などを置いておくと安心です。

次に、洗濯機の排水ホースが接続されている「排水口」を確認します。

排水トラップの部品を分解できる場合は取り外し、ブラシなどで内部の髪の毛やヘドロ汚れをかき出しましょう。

市販のパイプクリーナーを使用するのも有効な手段です。

STEP
洗濯機本体の設置状況を確認する

洗濯機本体を手で軽く押してみて、ガタつきがないか確認してください。

もしガタつくようであれば、本体が傾いている可能性があります。

多くの洗濯機には水準器が内蔵されているので、気泡が円の中心に来るように、本体の脚の高さを調整して水平に設置し直しましょう。

これらの対処法を試しても改善しない場合は、洗濯機本体の故障の可能性も考えられます。

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メーカー別エラー対処法(パナソニック・シャープ)

前述の通り、エラーコードは原因を特定する重要なヒントです。

ここでは、主要メーカーであるパナソニックとシャープの代表的なエラーが出た際の対処法を具体的に解説します。

パナソニック製洗濯機の場合

パナソニックの洗濯機で脱水に関連するエラーとしては「U11」や「U13」がよく見られます。

「U11」が表示された場合は、排水が正常に行われていないことを示しています。

まずは、排水フィルターにゴミが詰まっていないかを確認し、清掃してください。

次に、排水ホースが折れ曲がったり、何かに押しつぶされたりしていないかを確認します。

それでも改善しない場合は、排水口そのものが詰まっている可能性が高いため、排水口の掃除を行いましょう。

一方、「U13」は脱水時のアンバランスを検知したエラーです。これは衣類の片寄りが原因であるため、一度運転を止め、洗濯物を均等に広げ直してから再度運転を開始してください。

シャープ製洗濯機の場合

シャープの洗濯機では、「E03」というエラーが表示されることがあります。

このエラーコードも、パナソニックの「U11」と同様に排水系統の異常を示唆しています。

対処法も同じく、まずは排水フィルターの掃除から始めます。

次に排水ホースの状態を確認し、問題がなければ排水口の詰まりを疑い、清掃作業を行います。

シャープの洗濯機は穴なし槽を採用しているモデルもあり、黒カビの発生は抑えられますが、糸くずなどのゴミは同様に排水経路に流れていくため、定期的なメンテナンスが大切です。

どちらのメーカーの場合も、これらの対処法を試してもエラーが消えない場合は、洗濯機内部の部品故障や、自分では掃除できない内部での詰まりが考えられるため、

メーカーのサポートセンターや専門の修理業者へ相談することをおすすめします。

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まとめ|洗濯機の脱水できないイライラする!まずは原因特定から

この記事では、洗濯機の脱水ができない時に考えられる原因と、ご自身でできる具体的な対処法について解説しました。最後に、今回の重要なポイントをまとめます。

  • 脱水トラブルは故障ではなく使い方に原因があることが多い
  • 最も一般的な原因は洗濯槽内での衣類の片寄り
  • 水を多く吸って重くなる衣類は特に片寄りやすい
  • 洗濯ネットの詰め込みすぎも片寄りを引き起こす
  • 洗濯物の量が多すぎても少なすぎても脱水に影響する
  • 排水フィルターの詰まりは定期的な掃除で防ぐ
  • 排水ホースのねじれや圧迫がないか確認する
  • 排水口の汚れやゴミも排水不良の大きな原因
  • フタやドアが半開きだと安全装置が働き脱水しない
  • 洗濯機本体の傾きやガタつきは振動の原因になる
  • 縦型は吊り棒の劣化、ドラム式は片寄りへの敏感さに注意
  • 脱水とすすぎの繰り返しは片寄りの自動修正動作
  • ガタガタ音やエラー表示は洗濯機からの重要なサイン
  • トラブル時はまず電源を切り衣類を均等にほぐす
  • 基本的な対処法で解決しない場合は修理や買い替えも視野に入れる
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